ジンダイアケボノ(神代曙)という品種の桜を知っていますか?
お花見と言えば、『ソメイヨシノ』という品種の桜が定番ですが、どうやら寿命を迎えつつあるのだとか。
次なる桜として、候補に挙げられているのがジンダイアケボノ(神代曙)という品種の桜。
いったいどのような桜なのでしょうか?
探ってみたいと思います。
ソメイヨシノの寿命について【てんぐ巣病】とは?
桜の花が咲かず、枝が密集していたら、テングス病です。切除しないと枝は枯れるし、伝染する。切ったあとは、薬を塗るとよい。(≧∇≦) #桜 #テングス病 pic.twitter.com/VcFIypy7tm
— 遠藤直人♨️米沢で車いす旅行と落語 (@Naaot) 2015年4月28日
桜は、春になると満開になり人々の心を和ませる存在ですが、寿命があるということを知っていましたか?
全国のお花見の代表である、『ソメイヨシノ』ですが、寿命により、植え替えが推奨され、実施されつつあります。
植え替えの理由は、伝染病が蔓延しているためです。
いったいどのような伝染病なのでしょうか。
伝染病の名前は、【てんぐ巣病】。
全く想像もつかないネーミングですが、桜にとってはとても厄介な病気なのだとか。
【てんぐ巣病】の症状は…
- 細かく枝分かれしてしまう(ほうき状)
- 花が咲かない
- 葉っぱが出る
- 最終的に枯れる
【てんぐ巣病】の名前の由来は、この伝染病にかかってしまうと、細かい枝がぐしゃぐしゃとなってしまう様子が、天狗の巣に似ている事からだとか。
天狗の巣も見たことがないので想像が難しいですよね。
この【てんぐ巣病】は、気持ちが悪いとも言われていますが、理由は全く原因不明な所なのだとか。
伝染病の原因となる、菌の胞子が葉の裏から発生するしかわからないそうです。
仕組みを解明すべく、その胞子を正常な樹木に伝染させようと実験しても伝染することはなかったとか。
そのため、【てんぐ巣病】という伝染病がどのように蔓延しているのかわからないのが、厄介だというわけです。
しかも、全国の『ソメイヨシノ』達は、枝分けで増えていったものばかり。
つまり、クローン桜なのだそう。
そのため、【てんぐ巣病】にかかりやすく、防ぐ手立てもないのが現状です。
そこで、自治体では『ソメイヨシノ』の植え替えを推奨しているというわけです。
ジンダイアケボノ(神代曙)はどんな桜?
一昨日開花した #ジンダイアケボノ は #神代植物公園 で発見された桜の品種です。当初はアケボノとされていましたが、その後、別の品種と分り当園に因んで命名。染井吉野より少し早く咲き、紅色が美しく、病気にも強いとされ
染井吉野かわる桜として注目されています。#2019東京SAKURAプロジェクト pic.twitter.com/tdRzYfAY0G— 都立神代植物公園 園長の採れたて情報 (@ParksJindai) 2019年3月22日
『ソメイヨシノ』の後継者として、推奨されているジンダイアケボノ(神代曙)とは、いったいどのような桜なのでしょうか?
ジンダイアケボノ(神代曙)と合わせて植えると良いとされているものは『コマツオトメ』です。
この2品種は【てんぐ巣病】には強い品種とされています。
ではどのような特徴があるのでしょうか。
- 色合いはやや紅色が濃く桜色に近い
- 花びらの形や開花時期が『ソメイヨシノ』とほぼ同じ
ということですので、それほど差はないようですね。
むしろ、ジンダイアケボノ(神代曙)・『コマツオトメ』の方が好みであるとする声もあるのだとか。
実は、ジンダイアケボノの誕生したのは、東京都調布市にある【神代植物公園】。
元々、東京都の街路樹を育てる畑だったのですが、アメリカに渡ったソメイヨシノが【アケボノ】という品種で戻ってきたそうです。
そこで、ソメイヨシノの血を引く種を植えたところ、色の濃いジンダイアケボノが誕生したのだとか。
ですから、ジンダイアケボノ(神代曙)はソメイヨシノと全く無関係というわけではないようです。
ジンダイアケボノ(神代曙)お花見どこで?
ソメイヨシノよりも1週間くらい早めに咲く。 pic.twitter.com/ogf7iFyPkp
— shige sugimot (@kuniku) 2019年3月24日
『ソメイヨシノ』についても、今のうちにお花見しておきたい桜ではありますが、後継者である、ジンダイアケボノ『コマツオトメ』についても気になるところですよね。
神代植物公園でお花見することは出来るようですが、その他にもお花見できる場所はどこかにあるのでしょうか?
実は、すでに植え替えを進めているところも多々あるようです。
- 横浜市金沢区 西柴地区 桜並木(72本ジンダイアケボノ)
- 東京都千代田区 国立劇場 (3本ジンダイアケボノ・3本コマツオトメ)
横浜の方は、2010年にソメイヨシノから植え替えを行っています。
そして、国立劇場は2000年に受け替え済み。
いずれも【てんぐ巣病】にはかかっていないようです。
まだ見たことがないという方は、足を運ばれてみてはいかがでしょうか?